彷徨とは精神の自由を表す。
だが、そんなものが可能かどうかはわからない。
ただの散歩であってもかまわない。
目的のない散歩。
癇癪館は遊静舘に改名する。
癇癪は無駄である。
やめた。静かに遊ぶ。
そういった男である。
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■一月一日 No.1509
新年。

夜、『ブロードウェーの百年』という六回連続らしいドキュメンタリー番組がおもしろい。
ブロードウェー・ミュージカルの歴史と変遷を扱ったものだが、勉強になる。

■一月二日 No.1510
寒い日。

あと十数日で百歳を迎える義理の祖母を見舞う。

その後、親戚のうちで饗応を受け、八海山などを飲む。

■一月三日 No.1511
だらだらと過ごす。
■一月四日 No.1512
九十一歳になる祖母と会う。

横浜、クイーン・アリスで夕食。

■一月五日 No.1513
寒い。

仕事始め。渋谷にて江守氏、手塚氏と共に芝居の取材を受ける。

その後、いろいろ雑事。

■一月某日 No.1514
野口富士男の小説に耽る。

『なぎの葉考』という短編は凄いなあ。

■一月某日 No.1515
原稿書く。

夜、『ルシアとSEX』というスペイン映画を見る。ポルノではない。苛烈なメロドラマで、最近入ってくるスペイン映画はペドロ・アルモドバルを筆頭にアルベルト・イグレシアスの音楽に乗って実に素晴らしいメロを描く。

ストーリー展開が奇抜でいながら見る者を納得させ、苛烈な性描写に果敢に取り組み、そして何より女優達がいい。この映画のパズ・ベガも実にいい。

■一月某日 No.1516
稽古初日の準備。といってもほとんど肉体労働。
■一月某日 No.1517
稽古場に入れる小道具の搬入に関わる。

昨日張り切り過ぎたせいか、咳が止まらない。

夜、『奇妙なサーカス』という日本映画を見るとますます具合が悪くなる。

嗚呼、ひたすら寒い日々。

■一月某日 No.1518
最悪のコンディションで稽古初日。

ひたすら濃い三時間。

咳止めのブロン液をがぶ飲みしてラリって寝る。

■一月某日 No.1519
稽古。ひたすら濃い。

今夜もまたブロン液。煙草はここ数日まるでやっていない。なくてもだいじょぶなんだな。

■一月某日 No.1520
稽古。

咳はほぼ止まったが、次に鼻水。市販の使い捨てマスクは一日のみの使用に限るということを人に言われて初めて知る。けちって三日ほどしていて臭くて仕方なかった。

■一月某日 No.1521
稽古なれど、早くもたけぽん大ピーンチ! 詳しくは書けないけど大ピーンチ!

稽古場は大こんらーん! のコンランショーップ!

義理の祖母は百歳のバースデー!

■一月某日 No.1522
休日なれど昨日のことで終日憂鬱。
■一月某日 No.1523
稽古。一昨日のことは一体なんだったのかと思われるほどに平穏に進む。しっかし、あれがあって逆に良かった。って読者にはまるでわからないでしょうが。

稽古後、母親が白内障の手術を受けたので秋葉原の病院に見舞う。話題のアキバで降りたのなんざ、十数年ぶり、いずれじっくり萌え系などなどを散策したい。

■一月某日 No.1524
稽古。

メルボルンのピーターが東京に来ていて稽古場に顔を出してくれる。五月にオランダの出版社から論文集が出るということで、そこには『ハムレットクローン』の英訳も含まれているという。楽しみだ。

ピーターと別れて駅に向かって歩いていると、今度はワークショップのために来日しているコップ、トゥアとばったり。抱き合う。コップから『ホテル・グランド・アジア』のレポートが掲載された国際交流基金の小冊子をもらう。

しっかし寒い。咳、鼻水はおさまったものの、なんか調子が出ない。

■一月某日 No.1525
稽古。

夜、朝日カルチャーセンター。ひとりでおよそ二時間、ぺらぺらとしゃべくる。まあ、独演会ってところか。

もう書くのも嫌だが、寒い。

■一月某日 No.1526
ひたすら稽古である。
■一月某日 No.1527
稽古。

このように忙しく稽古の最中にいると、不意に新作のアイデアが浮かんでくるのが不思議だ。

朝は八時起床、0時には寝てしまうという生活。

稽古前にはいつも三茶界隈で一杯やってと思うが、いざ始まるととっとと帰る。

『タモリ倶楽部』空耳アワーで夜中大いに笑う。

■一月某日 No.1528
雪。

稽古。

稽古後、トラムで京都の舞台を見ようとしていたのだが、パスタにワインなどを摂取すると眠くなってしまって、とてもじゃないが無理。

■一月某日 No.1529
休日。

遊静館近くの図書館で資料探し。

例によって『笑点』などを見て笑う。

■一月某日 No.1530
再び稽古場に爆弾が投下され、厳戒態勢。

その最中、文学座のシンポジウムに出るのに信濃町のアトリエに。

現代演劇について大いにしゃべくりまくる。

三月にアトリエに書き下ろす青木豪さんに高校のとき『ジェノサイド』を見ていたと告げられる。この人なんかおもしろいなあ。

これから売れるぞ。

後で今回の私の新作を演出する高橋さんが二十八歳と知ってつくづく若いなあと感じ入る。これだけ若いのだから、もう一切任せて今の二十歳代の感覚と読みで大いに自由にやってもらおうと思う。

そういうわけでぺちゃくちゃとしゃべり、厳戒下のなかよくしゃべるものだと自分の性格がよくわからなくなる。

アトリエでちょい飲みして、新宿で台湾料理を食べる。

■一月某日 No.1531
稽古。

問題、一気に解決。稽古、すさまじく快調に進む。

ホリエモン逮捕の報。この人に関する一切のことがあまりに分かりやす過ぎる。いずれこうなるだろう、そうなって欲しいと人々が暗に望んでいた通りになったわけだ。手のひらを返す周囲の光景もこれまた分かりやすい。世の中ほんっと単純で幼稚過ぎる。それにしても、このことで妙におとなが反省して若者の野望を警戒し始めるとよくない。ったく情けないのは金のある若造に踊らされた大人たちだ。

夜、ひさびさに高田馬場「文流」に赴き、ラム、パスタを食べる。

なんかやっぱりイタメシはここが一番いいや。

でも「文流」も今の風潮に合わせているのか、以前より一品のボリュームを少なくしている。

ほんっと今のイタメシって懐石みたいに一品一品がちよぼんとしている。どこがイタリア料理だと思うが、そんな私は少数派なのだろう。

■一月某日 No.1532
稽古。

今日、江守氏六十二の誕生日。

■一月某日

No.1533

稽古。進む。全体が見え始める。
■一月某日 No.1534
稽古。

早起きのために酒量を減らしているせいか、下腹の贅肉が取れてきている。コレステロール値、中性脂肪値も減っていると想像できる。

今回の公演終了後すぐさま検査にいって大いに、どんなもんだいと威張りたいものだ。

どうもこれだけ濃い稽古をしていると時間があっても人の舞台を見る気が起きない。

■一月某日 No.1535
稽古。こんなに日々集中している稽古も珍しい。
■一月某日 No.1536
稽古は休みだが、正午ビジネスランチのために都内のホテルに向かう。
■一月某日 No.1537
稽古。
■一月某日 No.1538
稽古。
■一月某日 No.1539
稽古。

稽古後、手塚さんと話し合う。

夜、原稿書き。

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