彷徨とは精神の自由を表す。
だが、そんなものが可能かどうかはわからない。
ただの散歩であってもかまわない。
目的のない散歩。
癇癪館は遊静舘に改名する。
癇癪は無駄である。
やめた。静かに遊ぶ。
そういった男である。

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■四月某日

No.321

 休日。「マンマ・ローマ」を見る。アンナ・マニアーニ万歳。
ついでに「サザエさん」も見る。
■四月某日

No.322

 稽古。最近森下の交差点の立ち食いそばや「陣太鼓」に凝っている。立ち食いといっても椅子に座れ、天麩羅の種類が豊富で、ついつい野菜のかき揚げにソーセージ天とかやってしまう。
■四月某日

No.323

 原稿書き。稽古。
■四月某日

No.324

 稽古。ファックスと電話から月末のパリ行きがほぼ決定する。
■五月一日

No.325

 五月ね。稽古ね。帰り森下の「魚三」に本当に久々にいく。混んでいてほとんどキレ状態の店のババアの態度、悪いこと悪いこと。同じく森下の大衆酒場「山利喜」も連日行列状態であるが、最近人気だからって威張るなよ、大衆居酒屋。とかいう態度で大衆酒場の暖簾をくぐってはいけないのよね。明日は「山利喜」で飲めるかな。
■五月某日

No.326

 稽古。山利喜は今夜も行列。どうも酒場に並ぶ気にはならない。茫漠とした気分である。
■五月某日

No.327

 稽古前、サイード、チョムスキーなどの本を本屋で立ち読み。買おうと思っていたのが不意にケチの気分になり、立ち読みで済まそうという無謀。
GW。電車内空いていて調子良し。
衣装合わせ。
稽古で毬谷さん、初めて葉巻を吸う。役柄でですよ。
稽古帰り、たまたまFMでシンガーソングライター特集というのをやっていて、久しぶりに遠藤賢司の「カレーライス」を聞く。小学生の頃大好きな曲でした。Tsutayaでビデオ二本借りる。
新宿昭和館が四月三十日付けをもって閉館の知らせを聞き、ショックを受ける。昭和館で見た北野の「ソナチネ」は実に心に染み入り、泣いた。
■五月某日

No.328

 休日。がっついた稽古はしない。プロの大人達には無用だ。
夜、「禁じられた情事の森」を見る。こうした良質の失敗作がないところが、今のアメリカ映画の弱点のように思う。エリザベス・テイラーは馬鹿にできない。
■五月某日

No.329

 稽古。新宿で台湾料理を食べる。ピータン豆腐、ターミーメンなど。
■五月某日

No.330

 稽古。とにかく笠木汗だく。おもしろい稽古場である。刺激的である。恐らく私にとってもこのような稽古場は初めてだろう。面白い出来になりそうだ。
■五月某日

No.331

 稽古場で毬谷さんと読売新聞の取材。稽古、宮内勝氏がパンフレット用の写真を撮りに来る。相変わらず元気。稽古の様子をがんがん撮る。藤原新平氏が見学に現れる。
帰り、「魚三」で焼きはま、中おち、ぶり刺しなどを食べ、熱燗。酔っ払う。
■五月某日

No.332

 とにかく笠木汗だく。
明日は昼間本屋に寄ってリズの本を探してみよう。
■五月某日

No.333

 稽古。笠木のぼけ顔が目立つ。劇団員のなかだとみんなぼけーっとしているから目立たないのだが。
そこで笠木の特訓。
■五月某日

No.334

 稽古今日は休み。遊静館近くのビデオ店でサム・ライミ二本借りてくる。実は隠れライミ・ファンで。
「死霊のはらわた」、「クイック・アンド・デッド」大好きなんですわ。
そうそういうわけで「ギフト」見る。ヒロインを救う、幼少の折父親に性的に弄ばれた過去を持つ青年の姿に涙が出る。
夕刻、コクーンで「欲望という名の電車」見る。
大竹しのぶさん、さすがだわ。六平のミッチも良かった。こういう役のほうが逆に合うんではなかろうか。
終演後、楽屋に六平直政を訪ねる。数年ぶりに再開である。お互い忙しく、また生活環境の変化などで会えなかった。本当に久方ぶりの親友交歓で、互いの仕事、生活の変化と根幹の変わらなさぶりを確認し合い、しばし大笑い、本当に六平も私も大音声なので、恐らく楽屋外の廊下まで響き渡るほどの声で話し、大笑いする。六平は実は私より五歳ほど年上なのだが、平穏な四十代などくそ食らえだという意見で一致する。ある意味築き上げてきたものをぶっ壊すぐらいの気概と決意がなければ、俳優とか作家なんかやっている意味がない。所詮、人非人の職業である。それだから人を感動させられるのだ。なんて恥ずかしい、感動なんて言葉使っちゃった。
六平も本当に稼ぎ頭になって良かった。
■五月某日

No.335

 ライミの「シンプル・プラン」を見る。「ギフト」もそうだったが、普通の映画。ハリウッドで生き延びていくということは普通になることなのね。と改めて了解。
■五月某日

No.336

 稽古。なんとまだ「山利喜」に入れていない。毎日行列。すごいね。
■五月某日

No.337

 稽古。「魚三」。こちらも満員。注文するのにコツがいる。中落ちとアナゴの天麩羅。人件費の節約のためか、おばさんふたりでこの席数は大変だわ。ぶっ倒れそうだよ、おばはん。
■五月某日

No.338

 稽古場で共同通信の取材。稽古。映像ネタの撮影と長い一日。ぐったり。
■五月某日

No.339

 粗通し。照明の大野。美術の加藤来る。
通し、長い。これから縮めていく作業。
■五月某日

No.340

 稽古。通し。長すぎるので間を注意して欲しいと昨日告げたところ、今日の通しはなんと20分短くなり、ほぼベストの時間。台詞を削ったわけでもないのに。俳優諸氏の力量である。とにかく劇団員では一週間、いや下手をすれば二週間かかることをこのチームは一日でこなしてしまう。
雨で寒い。いやあね。

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